まず最初にこの本を教えてくれたK君にありがとう。確かに、超面白かったです。
ってなわけでー、本日ご紹介したいのは題名の通り、ヤングサンデーに連載されていた『Bバージン』というマンガです。なんと一巻は1990年発行、もう15年も昔なのですねー。15年前と聞くと「絵が古そう」とか「ジェネレーションギャップ」がとか思われそうですが、そんな心配は無いです。確かに
ヤンエグっていう言葉の意味は最後までわかりませんでしたけど。絵についても全然普通です。まあその辺は個人差あるのでなんともいえないですけど、でも今をときめく作品と比べたってなんら遜色はないと思います。ちなみにこの作品の最終巻は15巻で、1997年発行です。
ではここでAmazonさん辺りからレビューを引用させてもらいます。
この漫画は、生物オタクだった主人公・住田秋が、片想いの桂木ユイを振り向かせるために、頑張ると言うストーリーなのですが、
その主人公の頑張りに、凄く惹かれ、心を打たれてしまいます。
この漫画は、全部で15巻で、ラストは凄くいい終わり方でした。
もう、ずいぶん前の漫画だけど、今読んでも凄くはまると思うので、是非読んで見てください!!
この作品の凄いところは単なるラブコメものに終わらないところ。物語には「ゴールド」とか「イタリアもの」とかバブル後半のトレンドが盛り込まれてはいますが、女心の掴み方みたいなものは時代が変わっても変わらないもの。女心は秋の空と言いますが、その移ろいやすい心とソレを掴むセオリーが満載です。さらに、単なるラブコメだけに終わらないところが素晴らしい。自分も周囲も欺いてモテ男を演じている主人公(童貞カメおたく)の若さ故の葛藤や人間としての苦悩が生々しいのです。現在連載している『絶薬』では環境や教育などに対して問題提起している作者ですが、その熱さ故に「山田玲司作品は説教臭い」と思っている人も多いはず。しかし、この作品はエンタメと哲学的思想がうまいバランスで盛り込まれています。作者本人は「魂を売った」作品と位置づけているようですが、さすが代表作と言われるだけのことはあります。恋愛マニュアルとして読むも良し、主人公の「男としての苦悩」に共感するもよし、人間の愚かさを哀れむもよし。名作です。
とまあ、強いて解説するなら『生物オタクの亀大好き冴えない人間が一人の女の子に恋をしてその子の為にカッコイイ男になって
(大体ここまでのあらすじが数ページ)その女の子と繰り広げるラブコメ(?)』ですかね。いや、そのヒロインが好きかどうかでまた話の面白さが変わってくると思います。ちなみに僕は好きです。カッコイイ主人公に向かって『私はかっこいい男がだいっ嫌いなのだー』というそのセンスに脱帽でした。その後色々あって主人公にもらったカモメのリングで
ノーミソピヨピヨ状態におちいるところも素敵です。
そんなわけで出てくる登場人物も最終的にはほとんどが良い人だし、危ないドラッグで危ないことしてたラモくんは多分
裏の主人公です。多分あなたは途中から秋くんとユイちゃんの恋を本気で応援し始めるでしょう。受難が多すぎます。幸せと不幸の繰り返し、いい加減もう二人で幸せになってくれよ! という気持ちにさせてくれます。やってくれます、作者。
弟にすら同じようなことを言われたそうです、作者。そんなわけでBバージンは僕の中で一級図書に認定されたのでした。僕の座右の銘は『世の中ってもっとひどいもんかと思ってた』です。
なめんなよぉ…住田秋がどんだけ女にモテるかずーっと見てきたんだぞぉ…
それでも………ずっとついてきた女だぞぉ。
あんな変な女くらいで…動揺なんかしないもん。
ばぁか…
歴史が…ちがうんだよ……
たつや@ありがとう